夜、洗い物をしながら、今日言えなかったことを思い出すことがあります。

あの保護者にもう少し違う言い方ができたな、とか。あの先生、最近しんどそうだったな、とか。連絡帳に書ききれなくて消した一文のこと、とか。

口に出すほどではない。でも、ずっと胸の底に残っている。そういう小さな引っかかりを、どこにも置けないまま20年やってきました。

保育の現場に立って、20年と少し。今は主任という立場で、子どもたちと、若い先生たちと、毎日を過ごしています。自分の子育ても、まだ途中です。

長くやっていると、要領はよくなります。書類も早くなるし、保護者対応も前ほど手は震えません。でも、要領がよくなるのと、心が軽くなるのは、別なんだなと思います。むしろ年々、言葉にならないものが増えていく気がします。

このブログは、その言葉にならないものを、ただ書いて残しておく場所です。

ブログを書くなんて、この歳になって初めてです。続け方も、書き方の作法も、正直よくわかっていません。それでも、どこかに置いておきたかった。たぶん、ただそれだけのことなんだと思います。

誰かの役に立つことを書こうとは思っていません。「こうすれば残業が減ります」とか「こう考えれば楽になります」とか、そういう答えを、私は持っていないからです。現場には、個人の頑張りではどうにもならないことが、たくさんあります。それを軽々しく解決したことにはしたくありません。

だから、ここには結論がありません。モヤモヤしたまま終わる話も、たぶんたくさんあります。ひとりごとって、そういうものだと思うので。

ただ、もし読んでくれたあなたが、似たような夜を過ごしているなら。「ああ、こういうことを思ってるの、私だけじゃなかったんだ」と、少しだけ肩の力が抜けてくれたら。それだけで、書いた意味があります。

名前も顔も出していません。今も現場で働いているので、そのほうが、思っていることを正直に書けるからです。誰のことかわからないくらいの距離で、ぼそぼそと、つぶやくように書いていきます。

聞き流してもらってかまいません。台所のラジオくらいの音量で、置いておきます。